No.052ワークショップ 「Communicate」
気の赴くままに、自由に楽しむ花との対話
夫婦ふたりになって、少しずつ花屋らしく
祐喜さんの基盤になっているのは、広島を始め、東京や福岡など全国区で展開する『サンジョルディフラワーズ』でのデコレーターの経験。「ベンチャー企業だったので、とにかく発想が革新的で。他にはない花屋でした」。そして、その店で出会ったのが現在共に店を営む妻の紅子さんです。「結婚した時から、いつかふたりで店を持ちたいと思っていました」と言う祐喜さんに、「そんなこと初めて聞いたけど(笑)」と紅子さんはくすり。3児の母でもある紅子さんは、出産を機に長年勤めた『サンジョルディフラワーズ』を退職し、夫の祐喜さんと共に店に立ち始めました。今までは配達なども1人で行っていたため、お店を空けることが多かったけれど、紅子さんのおかげで少しずつオープンデーを増やすことができるようになったと言います。「ちょっとだけ、花屋らしくなってきたかな(笑)」。ふたりの姿からも見てとれますが、感性も好きなものも似ているふたりは、ぶつかることもほとんど無いのだとか。「人見知りなところも似てるんですけどね」と笑いつつも、「僕は癖が強いところがあるから、人当たりのいい彼女のおかげでお店のバランスが取れているんです」と祐喜さん。
自分にとっての心地よさを見つける時間
唯一無二なこの空間を使って、ふたりが本当に好きなものだけをセレクトしたライブやイベント、個展なども不定期で開催。“Communicate”とタイトルを付けたワークショップは、その名の通り、花とのコミュニケーションの場に、という想いが込められています。「講師が細かく決めてしまうとそれは講師の主観でしかなくなってしまう。だからとにかく自由に。用意した花材を全部使わず余らせるのも自由。その人の正解を見つけてもらえたらと思っています」。ひとつひとつ色や大きさ、動きも異なる植物たちを手にとって感じながら、探りながら、自分が心地いいと思うところまで。「もちろんアドバイスもします。でも自分がいいならそれでいい。同じ花材を用意してもみんなまったく違うものができる。だからこそおもしろいんです」。そうして植物と対話をするように没頭していると、いつしかそれは自分自身を見つめる時間に。誰かや何かに流されることなく、気の赴くままに。「好き」がはっきりとしたブレないふたりが提案してくれるその時間は、心が素直によろこぶ新しい体験。1人で参加はもちろん、気心の知れた友人とグループワークショップも。終了後にフードやドリンクを持ち込んでこの空間を堪能できるのもスペシャルな時間です。
写真・取材・文 柚木藍子
店舗情報
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店名
noo.(ヌー)
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住所
〒730-0812 広島市中区加古町13-2-3F
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連絡先
082-207-2386
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営業時間・
定休日【営業時間】不定
【定休日】不定休 -
HP
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Instagram
ワークショップ 「Communicate」

