No.063手縫いの革財布

手縫いの革財布

細かい手仕事がつまった長財布

モノづくりが好き

2019年1月末に19年間続いた「ハンドメイドシルバー&レザー Little twitter」を解散し、現在は新たな店舗を探しながら、自宅工房で制作活動しているハンドメイドレザークラフト作家a.o. 沖本啓さん。店舗時代のお客様の多くがリピーターとなり、財布や名刺入れ、キーケースなど革小物を中心にオーダーを受けているそう。手先の器用な沖本さんは、子どもの頃から図工が得意で、物づくりが好きだったという。物づくりのきっかけは、20代の頃、アジアン雑貨「青い目」で働いていた時、オーナーがアジアで仕入れてきたビーズを使い、ビーズアクセサリー作りをはじめ、商品として販売していたそう。6年間働いた中で海外への買付や物づくりを身近に感じていたという。

インディアンジュエリーがはじまり

細やかな彫金の手仕事やネイティブアメリカンの歴史に共感しインディアンジュエリーが大好きで、アメリカ・ニューメキシコ州やアリゾナ州に出かけるほど。好きな物に囲まれて働きたいなとの思いで、働きながら彫金教室に通い始め、彫金の技術を磨きながら、いつか自分でお店を持ちたい気持ちが芽生えていったそう。2001年に並木通りに前身となる「strange bird」を開店。アメリカで買い付けたインディアンジュエリー、彫金でアクセサリー作りをする傍ら、レザークラフトにも興味を持ち、ほぼ独学で、試行錯誤しながら、革小物の制作を始めたそう。のちに「ハンドメイドシルバー&レザー Little twitter」と店名を変え、彫金とレザークラフトのお店として再スタート。店主が気に入って仕入れたインディアンジュエリー、アンティーク、ヴィンテージなどの要素があるものを集めていったそう。

レザークラフトを探求する

どんどんレザークラフトにハマり、レザークラフトを中心に物づくりをするようになって、13年になるという。はじめは、インディアンクラフトの鹿革から作っていたが、後に現在のイタリアンレザーにシフトしていったそう。「イタリアンレザーはキレイかつ素朴さがあり、染めている色の透明感があるんです。」と沖本さん。「皮の状態からしっかりオイルを染み込ませているので、自宅でのケアは乾拭き程度で大丈夫ですよ。」と、革初心者にも安心して使い込むことができそうだ。沖本さんが作る革小物は、手縫いとは思えないほど繊細で丁寧な手仕事を感じる。あまりのキレイさに、「ミシンじゃないんですか?!」と思わず、声が出てしまったほど。オーダーで作る際、心地よくスムーズに使ってもらえるよう、効き手などもヒアリングし、サイズがピッタリで使いやすいとの声や生活に寄り添い長く使ってもらえることが嬉しいという。

唯一無二の逸品

1つ1つ手作りなので、微妙にニュアンスが違う長財布をおすすめの逸品として選んでくれた沖本さん。「キャッシュレス決済が増えてきた時代になったけど、友人のお店やお気に入りのお店の支払いはキレイなお札で支払いしたいので、お札がキレイな状態で保てる長財布がいいんです。時代を逆境しているかもしれないけど。」と笑う。作り手の丁寧な手仕事、お支払いへのこだわり、人との縁を大事にする姿勢を感じられる長財布。細かい箇所にもこだわり、常に使いやすさを研究し、作っている間も改良案を思いついたりすることも。オーダーすると1カ月ほどかかるそうだが、待っている時間も待ち遠しくなるような逸品。大切な誰かへのプレゼントにしてみては。

写真 山本興 / 取材・文  三宅真理子

店舗情報

  • 店名

    a.o. (エーオー)

  • 住所

    〒730-0802 広島市中区本川町2丁目1-4 浜本ビル BF-2

  • 連絡先

    080-2903-3605

  • 営業時間・
    定休日

    【営業時間】12:00~19:00
    【定休日】不定休
    【注意点】駐車場はありませんので、お近くのコインパーキングをご利用ください。

  • Instagram

    https://www.instagram.com/ao.bird/

  • オンライン
    ショップ

    https://aobird.stores.jp

写真:手縫いの革財布

手縫いの革財布

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