No.112新月ショーツ

新月ショーツ

心も体も締め付けず、自然のリズムに沿うショーツ

軽やかに暮らすオーガニックライフを提案

ピスタチオグリーンの扉をあけると穏やかに差し込む太陽の光、天井を見上げると、愛らしいコットンフラワーがふわりふわり。オーガニック、エコ、というキーワードは、どこか「特別なもの」または「敷居が高い」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか? そんなイメージを払拭し、カジュアルに自然派の楽しさを教えてくれる場所がここ。オーガニックコットンのオリジナルインナーを中心に、肌や地球に優しい衣類や雑貨を展開する『marru』のショールーム『marru素』です。屈託のない笑顔で迎えてくれる代表の櫻木直美さんを一言で表すと、シンプルにかっこいい女性。どんなに大変な道も、茨を乗り越える時も、楽しんで面白がる。彼女の人生から生まれた1枚のショーツは、多くの人の心と体を開放する力を持っているのです。

ポジティブに捉えたアトピー性皮膚炎

『marru』の原点は、櫻木さんの長女が重度のアトピー性皮膚炎を生後3ヶ月で発症したことに遡ります。「どうにか治してあげたい。代われるものなら代わってあげたい」。藁をもすがる思いで、当時の居住地であった関東圏のあらゆる病院へ。そこに追い打ちをかけるよう、櫻木さんが30歳になった頃、なんと彼女自身が成人型アトピーを発症したのです。自分がアトピーになったことで腹をくくったという櫻木さんは、自然療法の道へシフトチェンジ。食物、衣類、住環境、幅広く自然治癒力について学んだといいます。辛い肌疾患に苛まれる日々を振り返る櫻木さんから、悲壮感は全く感じられません。「これまで未知だった世界を新たに知ることが面白くて仕方がなかった。夢中になると突っ走るタイプだからかな」。天衣無縫な明るさと、仕事もプライベートに於いても自分を貫くブレないスタイル。健やかに生きる秘訣は、その芯の強さにあるのかもしれません。

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素材も環境も、全てをまるく未来へ繋ぐ

家庭環境の変化に伴い、広島に引っ越してきたのは2006年。アトピーの子どもを持つママ友と知り合い、生理用布ナプキンや肌着作りを始めたことが会社の設立に繋がります。独立したもののアパレルは未経験。理想の肌着を求めて全国の工場へ飛び込みで赴き、「自分が必要なもの」を軸に商品開発をスタート。生地はもちろん、縫製糸までフェアトレードのオーガニックコットン100%。人体に害のない、厳しい基準をクリアした染め技術。縫製は全て国内で。身に付けて「気持ちいい」を前提に、原材料、生産者、ユーザー…、『marru』を取り巻く全ての人や環境が気持ちよく円のように繋がること。櫻木さんの思いは、店名の由来である「マアルくつながろう」という言葉に、深く優しく込められています。

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等身大の私でいられる心地よいショーツ

ブランドの代名詞的存在が、サイドのレースがチャーミングな新月ショーツ。お腹や足の付け根を締め付けない、所謂「ふんどしパンツ」です。天然素材のフワフワ感もグッドフィーリング。ゴム交換口が付いており、体重の増減関係なく、妊娠中や出産後も履き続けることができます。鼠径部が解放され、人間本来の巡りを妨げないつくりは、冷えに悩む女性の味方。大学との共同研究では、下半身の体温が1.5度~2度上がる結果が出たそうです。「下着は24時間365日身に付けるもの。だからこそ体調やメンタルに及ぼす影響も大きい。私が前向きなのは、体を押さえつけていないから。前に一歩踏み出す元気が湧いてくるんです」。人生の主人公は自分自身。自分の気持ちに寄り添い、大切な誰かを思い丁寧に作られたアイテムが、心身にもたらす効果は計り知れません。

写真 田頭義憲 取材・文/大須賀あい

店舗情報

写真:新月ショーツ

新月ショーツ

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