消しゴムは小さなキャンパス
「消しゴムはんこ」と聞いて皆さんはどんなものを思い浮かべますか? 私は、ヤムヤムスタンプの作品に出会うまで、私の中では「趣味の手作り」という印象でした。けれど、ヤムヤムスタンプの消しゴムはんこは、そんな思い込みをあっさり覆すクオリティでした。手描きの線画のように細く、繊細なライン。「そこまで描く!?」というほど細部まで再現する技術。イケダユミさんにとって、消しゴムはまるで一つの小さなキャンパス。
オーダーが入ると、「まるで聞き取り調査だね」と言われるほど、細かくイメージをヒアリングします。どんなスタンプを作りたいのか、好きな色や、趣味、嗜好をとことん聞いて、さらに下絵を何通りも描いて、イメージをとことんすり合わせます。例えば、似顔絵のオーダーでは「眉毛の毛をもう少し少なくしてほしい」なんて要望に応えることもあるそう。「大変だけど、お客様の要望と作品とがバチっとあった時が爽快」そう話す表情は、職人そのものです。