No.006香りのブーケ

香りのブーケ

自然体に「花とあそぶ」、香りのブーケ

専業主婦から飛び込んだ花の道

「花とあそぶ」をテーマにアトリエを持たず自由に活動をするスケカワミワさんがお花の世界に飛び込んだのは26歳の時。結婚して尾道に暮らす専業主婦だったスケカワさん。手に職をつけたいと思い始めていた矢先に偶然見た福山のある花屋さんのアレンジメントに衝撃を受けたそうです。「あまりにも素敵で、こんなアレンジができるようになりたい! と。その頃スタッフの募集はされていなかったんですが、掃除だけでもいいので働かせて欲しいと直談判し、なんとか受け入れてもらいました(笑)。そこから3ヶ月は本当に掃除の日々。でも少しずつやる気を認めてもらい、花を触らせてもらえるようになりました。とても厳しいオーナーでしたが、あの頃があったから今はどんなことにも耐えられますね」。その後、尾道の花屋、広島の『deuxième』での修行を経て、7年前にフリーランスで活動を開始しました。

枠に捉われない自由なレッスンを

『deuxième』でお花のレッスンをしていた時の経験が今のスタイルに大きく活きているとスケカワさんは言います。「月に1回のレッスンだけが日々の楽しみなのよ、と言ってくださる生徒さんが沢山いて。その中に癌を患いながら毎月私のレッスンを楽しみに通ってくださる方がいたんです。私が独立する前その方に、絶対にこれからもレッスンは続けてくださいね、と言っていただいて。その方の存在がとても大きくて、1人でも楽しみにしてくださる方がいる限り絶対に続けよう、と心に決めました」。そんな想いで現在も、広島市中区の『LOG』(現在は閉店)や呉市の『5cinq』などでレッスンを定期的に開催しています。とはいえ、あくまでも「花とあそぶ」がモットー。「小さい頃に生け花を習っていた経験があるんですが、厳しい上に手直しをされるのことがトラウマで(笑)。だから私のレッスンはこうしないといけない、ということはないんです」。

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自分を表現できる私の居場所

できるだけ敷居を低く、行きたいと思った時に来てもらえるように、コースレッスンは設けず、1回ずつの料金制。値段設定がお手頃なのも「お花を身近に感じてもらいたい」というスケカワさんの気持ちの表れです。「上達するためにとか、資格を取得するためにとか、そういうレッスンは私の役目ではないと思っています。お花は専業主婦だった私に居場所を与えてくれました。自分を表現できる場所に出会えたんです。だから私も、日々をどう楽しめばいいかわからないと思われている方々に、そういう場を提供したいと思うんです。お花で遊ぶその時間が楽しかったら、それでいいんじゃないかなって。その気持ちが大事ですよね。そしてそんな場を作ることが私の喜びでもあるんです」。

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気持ちに寄り添う緑のアレンジ

マスクをしていても薫るローズマリーの香り。道端に咲く野花のように自由に揺れるジャスミンの葉。豊かな香りと自然体なグリーンのあしらい。特に甘美な香りが印象的なバラ、イヴピアジェも相まって多幸感に包まれます。野原からばさっと摘んできたような自由さの中に洗練された感覚が光るブーケ。スケカワさんは「とにかくグリーンが好きなので、本当ならグリーンだけのブーケにしたいくらいなんですが」と口元を緩めます。「華やかな花束を希望される方も多いのでそういうわけにもいきませんが、グリーンは必ず3〜4種類は使っています」。お花を贈る側も、贈られる側も、香りを楽しんでもらいたいという気持ちからミントやユーカリなどのハーブを使用することも多いそう。「贈る相手に届けるまでの時間も香りで楽しめたら嬉しいでしょ?」。いつだって「自分なら」とお客さんの気持ちに寄り添って花とあそぶスケカワさんの人柄が、香りと共に伝わります。

写真・取材・文 柚木藍子

店舗情報

  • 店名

    スケカワミワ

  • Instagram

    https://www.instagram.com/sukekawa_miwa/

  • 注意事項

    応援チケットを使用される場合は、事前にインスタのダイレクトメッセージへご連絡ください。

写真:香りのブーケ

香りのブーケ

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