No.053純米大吟醸・黒ラベル
江戸時代から続く老舗酒蔵と食文化を守り育む
古きを守りながら新しきにも挑む
杜氏も務めていた先代社長が体調不良で入院したのは、小野さんが36歳の秋。その年の酒の仕込みが始まるころでした。突然のことに戸惑いながらも、蔵と病室を毎日往復し、先代の指示を仰ぎながら小野さんは酒造りに奮闘します。しかし先代の体調は思わしくなく12月には会話も出来なくなり、2月には帰らぬ人になってしまいました。
「頼れるものを失くして、不安と戦う日々でした」充分に教わることができないまま、杜氏としてまた、経営者としての道を歩まなければならなくなった小野さん。日本酒が下火になったこともあり、業績は悪化の一途をたどりました。「夜も眠れない日々が続きました。それでも老亀を残さなきゃいけない」と試行錯誤を繰り返し、徐々に業績を回復させたのでした。
小野さんが蔵の歴史の重みを感じるようになったのは、意外にもこの数年のことだといいます。「300年以上も残されてきた企業には、それなりの役割があるのではないか」と思うようになったそう。この土地で育まれた食の文化を残し、広げていくことこそ役割だと小野さんは考えます。「食は文化です。昔からの食文化を守るだけでなく進化もさせないといけません。これからの食文化にも老亀の日本酒がどう関われるのかを提案していきたい。老亀の酒は料理を引き立てる名脇役になりたい」という思いを熱く語ってくれました。
「頼れるものを失くして、不安と戦う日々でした」充分に教わることができないまま、杜氏としてまた、経営者としての道を歩まなければならなくなった小野さん。日本酒が下火になったこともあり、業績は悪化の一途をたどりました。「夜も眠れない日々が続きました。それでも老亀を残さなきゃいけない」と試行錯誤を繰り返し、徐々に業績を回復させたのでした。
小野さんが蔵の歴史の重みを感じるようになったのは、意外にもこの数年のことだといいます。「300年以上も残されてきた企業には、それなりの役割があるのではないか」と思うようになったそう。この土地で育まれた食の文化を残し、広げていくことこそ役割だと小野さんは考えます。「食は文化です。昔からの食文化を守るだけでなく進化もさせないといけません。これからの食文化にも老亀の日本酒がどう関われるのかを提案していきたい。老亀の酒は料理を引き立てる名脇役になりたい」という思いを熱く語ってくれました。
小野さんおすすめの逸品/純米大吟醸・黒ラベル
小野酒造といえば熟成酒を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。「コメを材料にする中国の紹興酒や老酒は、長い年月持つのか」と先代社長が研究を重ねた熟成酒は「IWC2007 SAKE部門」の古酒部門でゴールド・トロフィーを受賞したこともあるほどの実力を誇っています。一方で杜氏を務める小野さんが造る酒も「IWC2011 SAKE部門」でSilverを受賞するなど注目を浴びています。そんな小野さんが新しく挑戦したのが「純米大吟醸・黒ラベル」小野酒造のお酒は、コメ、酵母、水など全て広島県産で造られています。このお酒に使われたのは、広島県で新しく開発されたC75という酵母。酸味が強くスッキリとしながら、しっかりとコメを感じられる飲み口で、肉料理にとても合うのだそう。
「お酒は場の雰囲気を和らげ、人と人の距離を近くしてくれるもの。飲んだら自然と笑顔になれる、そんな酒造りをしたい」と小野さんは語ってくれました。
「お酒は場の雰囲気を和らげ、人と人の距離を近くしてくれるもの。飲んだら自然と笑顔になれる、そんな酒造りをしたい」と小野さんは語ってくれました。
写真 加藤郁夫 / 取材・文 山名恭代
店舗情報
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店名
小野酒造株式会社
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住所
〒731-1502 広島県山県郡北広島町蔵迫47
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連絡先
0826-72-2135
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営業時間・
定休日【営業時間】10:00~18:30
【定休日】日、月曜(4~9月)月曜(10~3月) -
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純米大吟醸・黒ラベル

