No.067ピザ生地

ピザ生地

昔ながらの方法で手作りするピザ生地

自分で生きていく武器が君にあるんか? サラリーマンからピザ職人へ転身

ピッツエリア パルコ デッラ パーチェは、本場イタリアから来た観光客も大絶賛する人気店! 平和公園側に2013年7月にオープンしました。旧太田川沿いにあり、たくさんの外国人ゲストに支持されているお店です。店主の辻辺茂生さんはこの道に入られるまではサラリーマンで、事務職をされていました。ところが、ある一言がきっかけで辻辺さんの人生が変わります。「もし会社がなくなったら、生きていく武器は君にあるんか? とある店のオーナーに言われました。当時の僕はサラリーマン。確かに武器と言えるものは自分にはなかったんです」。当時を振り返り辻辺さんは言います。受け身じゃだめだ。自分から積極的に生きていかないと。辻辺さんは思い切って30歳まで勤めた会社を辞め、パン作りを学んだことをきっかけに食の道へと入ります。

食の道に入ることではじめて経験できたあたらしい世界

島根の滞在型イタリアンレストランで、料理長を勤めたこともあります。都会のようにFax1枚でなんでも配達してくれる整った環境ではありません。でもだからこそ、今までとは違う“豊かさ”が待っていました。漁師さんが今朝釣ってきたばかりの魚をその場で選んで買う…その季節、その場所でしか採れない食材を生産者と話しながら買う楽しみ。そこにできるまわりの人との繋がり。取引先とのやり取りと事務作業という限られた世界から飛び出すことで、見たことのない世界が経験できたといいます。食の道に入って20年。島根の採れたてのお野菜の瑞々しさ、眺めた海の色。縁あって出会った、庄原の生産者が作るモッツアレラチーズのミルクの香り。生産者さんの話を聞きに各地に足を運び、初めてピザの本場イタリアのナポリにも行きました。でもよかったことばかりではありません。開業当時は苦労と努力の連続でした。

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外国人旅行客からの気づき、そして多くの人の応援で人気店に

平和公園側に自分のお店を構えたものの、1年目は方向性も軸も定まっておらず迷走に次ぐ迷走。転機は「旅行サイトのレビューを見て来たよ~」と話してくれたある外国人観光客との会話でした。初めはトリップアドバイザーって何? という状態。しかし辻辺さん夫婦は思い切っておもてなしと料理の軸を海外ゲスト向けに切り替えました。初めは悪戦苦闘しましたが、英語や海外のことに疎かった辻辺さん夫婦に、沢山の方がアドバイスをくれました。その後旅行客も口コミで応援してくれ、2018年からは3年連続で「トリップアドバイザー 旅好きが選ぶ 外国人に人気の日本のレストランTOP30」にランクイン! 旅行中の日本食にちょっと疲れた外国人観光客に、こちらのピザはとっても喜ばれています。このコロナ禍でお店は大ピンチ。でも国内外の旅行者が再び広島を訪れる時のためにこの店は守らなくては。広島の観光は、この様なお店に支えられているのかもしれません。

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伝統的な技法 手で作りあげるビザ生地

一般的にどこのお店でも機械でピザ生地を作ります。でもこちらでは手作り。なぜ手で作るのか? それは…「開店に機械が間に合わなかったから!」でも手で作り始めたら、その生地がとっても美味しく大絶賛され、今ではそれがお店の売りになったそうなんです。昔ながらの方法で作るからこそ、このピザ生地の味と食感が生まれるんですね。初めて隣の席に座った海外のゲスト同士が仲良くなり、「日本はどこに行ってきた?」「ここがおススメだったよ!」と談笑し、国を越えて交流できるような、海外のゲストも広島のご近所さんも一緒に幸せな時間を過ごせるような、そんな「平和」な光景を見られる日が早く来ますように。店名の【パルコ デッラ パーチェ】は、イタリア語で平和な公園という意味。行くと幸せな気持ちになれそうですよ。

写真 加藤郁夫 / 取材・文 日高愛子

店舗情報

  • 店名

    ピッツエリア パルコ デッラ パーチェ

  • 住所

    〒730-0854 広島市中区土橋町1-5

  • 連絡先

    082-275-5359

  • 営業時間・
    定休日

    【営業時間】12時~14時半、18時~22時(ラストオーダー21時半)
    【定休日】月曜日・第2火曜日
    【注意事項】テイクアウトあり

  • Instagram

    https://www.instagram.com/pizzeria_parco_hiroshima/

写真:ピザ生地

ピザ生地

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