No.098ガラスの時計

ガラスの時計

ステンドグラスの壁かけ時計

お喋りと笑いが絶えないステンドグラス教室

ステンドグラスって簡単に作れる物なの? どうやって作るんだろう? 私がそんな気持ちで鶴見町にある教室の扉を開けると、店主の向田智美さんは明るい笑顔で迎えてくれました。天井から吊るされたレトロなランプシェード、温かみのあるガラスのフォトフレーム。材質はガラスなのに冷たく感じない、心温まる作品でいっぱいの空間に、思わず歓声が漏れてしまいます。「ガラスは色褪せないから結婚式やお祝いのプレゼントにぴったりなんですよ!」とハキハキお話してくださる智美さん。ステンドグラス教室は大人気で、いつも沢山の生徒さんがいらっしゃるそうです。教室はお喋りと笑いが絶えません。智美さんが居ると周りがパアッと明るくなり、日頃の悩みも吹っ飛んじゃいそうです。でも、元々智美さんはとっても大人しい子だったのです。

活発な性格はバトンで自信がついたから

智美さんは小学生まではあまり友達もおらず、大人しい子供でした。そんな彼女を変えたのは、小6の時に習っていたバトンで大会メンバーに選ばれた経験です。大会に向けて一生懸命練習するようになります。するとだんだんバトンが上手くなり、メンバーとの信頼関係もでき友達も増えました。それが自信になり、次第にクラスでもまとめ役を引き受けるように。高校ではチアリーダーにもチャレンジします。フラワーフェスティバルなど人前で自分を表現する機会も増え自信になりました。現在の智美さんの明るく堂々とした性格は、努力とチャレンジから培われたものなんですね。卒業後、服が好きでアパレル業界に身を置きますが、活発な性格と物怖じしない度胸が買われて営業とバイヤーの二役を任されます。そして日本中を飛び回っていた時、ステンドグラスとの出会いがやってきました。

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自分の結婚式の引き出物に手作りのものを入れたいと思った

彼女がステンドグラスの道に入ったきっかけは…ご自身の結婚式でした。「結婚式の引き出物として、ゲストに手作りのものを贈りたい。」できればカラフルで、色褪せない、長く使えるものがいい…考えた末に行きついたのがステンドグラスでした。海外旅行好きで、スペインのステンドグラスを見た時に感動した記憶も後押ししてくれました。バイヤーの出張と出張の合間を縫いながら、合計98人分のフォトフレームをステンドグラスで作ります。「今でも家に置いて使ってくれてると聞くと嬉しいですね。」その後、主婦業と両立しながら雑貨屋さんなどで教室を開いているうちに生徒さんが増え、2009年現在の場所に教室を構えました。「作ったものをプレゼントしたら喜んでもらえました!」という生徒さんの笑顔の報告がとっても嬉しいそうです。

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温かみのあるガラスの時計

ステンドグラスの時計を見せていただきました。かなり重たいかしら? と思い、触らせてもらったら軽いのでビックリ。壁にフックをつけて壁かけ時計にして使います。シルバーのラインのステンドグラスは軽やかな印象で、白い壁紙の多い日本の住宅に違和感なくマッチします。ステンドグラスの特徴は、光が透過し色付きの光が壁に映り込むところです。外光が差し込む場所に置けば、天気や時間によって表情が変わります。そして光で退色することがありませんから、長く使える贈り物としても好まれています。色ガラスの板にカッターで切れ込みを入れてパキッと折り、断面をはんだでつけて組み合わせていきます。作り方の説明をお聞きしていて、思っていたよりも手軽にできそうだという印象を受けました。教室ではカジュアルな作品を短時間で仕上げるレッスンが主です。手作りのプレゼントで個性的なものを探している方は、覗いてみてはいかがでしょうか。大切な人に世界で一つのプレゼントを作るなんて、ちょっと素敵ですよね。

写真 加藤郁夫 / 取材・文 日高愛子

店舗情報

写真:ガラスの時計

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