No.080サンドウィッチ ~ビーフとペルーのコリアンダーソース~

サンドウィッチ ~ビーフとペルーのコリアンダーソース~

異国の地に思いを馳せるサンドウィッチ

世界中の朝ごはんをコンセプトに

広電の的場町駅を降りてすぐ、はりねずみの看板が目印の「Cafe あかいはりねずみ」。2018年に世界中の朝ごはんをコンセプトにオープンした店主の水島早苗さん。店名の「あかいはりねずみ」はウィーンにある酒場のお店の名前をモチーフしており、あかいはりねずみグッズはお客様がプレゼントしてくれることも多く、不思議とたくさんのはりねずみグッズに囲まれているのだとか。学生時代から海外旅行が大好きで、75か国以上の様々な国や地域を旅してきた水島さん。「衣・食・住に興味があり、旅をしながら現地の生活を見てみたい」との旅のスタイルで、海外の人と繋がれる旅のサイト「カウチサーフィン」を利用して、現地の人とご飯に行ったり、水島さんが日本食を振る舞ったりと、お互いの文化を交換するような交流をしながら、現地の暮らしや食事のレシピなどを知る事ができたそう。現在でも世界中にいる当時出会った現地の友人との交流が続いているといいます。

海外の暮らしを見てみたい

広島県福山市出身の水島さんは、学校を卒業後、尾道で理学療法士をしながら、休みの日に旅行を楽しんでいたそう。5年ほど経った時、海外の暮らしや食に興味のあった水島さんは、「現地の生活を見てみたい! パンを学びたい!」と、理学療法士を辞めて、1年間ドイツのパン屋さんで働き、ドイツの暮らしや様々なパンのスキルを学び帰国しました。帰国後は、東京で再び理学療法士として働き始め、「成田空港と羽田空港の真ん中に住んでいたので、2連休があれば弾丸アジア旅もよく行きました。毎週旅に出かけていた事もありますよ」と水島さん。結婚を機に夫婦で広島に戻る事を決めた水島さん。同じく旅好きの旦那さんは東京出身だったが、関東で震災に遭った経験や、住む場所は東京より物価が安く住みやすい場所が良いなと、広島に来たのだとか。

世界中のレシピを求めて旅にでる

東京を出るタイミングで理学療法士を辞めて、旦那さんと1年半、食材・レシピ集めのため海外を巡ったという水島さん。ヨーロッパや中東、ロシアなどを巡る予定だったため英語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、フランス語など日常会話レベルの語学を習得して出掛けました。長旅ゆえ苦労も多く、お土産に買いたいなと思ったものやオシャレをしたいと思ってもたくさんの服を持つことができないなど、荷物を極力増やさないように、泣く泣く諦めたものも多かったのだそう。たくさんの国や土地の食材やレシピを集めた水島さんは、広島へ戻り、飲食店で2年間アルバイトをしながら、海外で得た経験を伝えるのに1番良い方法は何かなと考えたところ、“食べる”という行動は、人間みんなが共通してやる事だなと思い、「自分で作って食べるという事を表現したい」とお店を持つことを決めました。

世界の朝ごはんで旅した気分

朝ごはんは流行がなく、同じ物を食べ続けるという特徴があることから、いろいろな国の朝ごはんをリサーチして、その国の特徴が出やすいなと感じ、世界の朝ごはんをテーマに様々なメニューを作っている水島さん。海外の料理を作る際、その国への敬意を忘れず、日本人の口に合うようにアレンジすることも。「その国はどういう国だったかな? 現地のスーパーや市場はどんなところだったかな?」と思い出しながら、調理をするのだとか。水島さんが作るパンに週替わりでその国の料理や調味料を合わせたサンドウィッチは大人気メニュー。世界中の食材や調味料は日本でも購入できるものも多いが、その中でも手に入りにくいものは海外の友人から購入することもあるのだとか。この国はどんな文化の国なんだろう? と行った事のない国へ思いを馳せる事ができるサンドウィッチを堪能してみませんか。

写真 山本興 / 取材・文  三宅真理子

店舗情報

写真:サンドウィッチ ~ビーフとペルーのコリアンダーソース~

サンドウィッチ ~ビーフとペルーのコリアンダーソース~

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