No.016MIKE

MIKE

日々の生活に寄り添う帆布鞄

縫製歴15年以上の職人オーナーが営むお店

SILVERは、尾道本通り商店街からJR山陽本線の高架下を抜けた、千光寺山のふもとにあります。帆布バッグや生活用品を中心に、LIFE IS A CANVASというシリーズの製作・販売などを行っており、店内にずらりと並べられた数え切れないほどのラインナップには圧倒されます。その全てがオリジナルで、仕入れから販売まで全ての工程をオーナーの友枝正典さんが担当されています。友枝さんは、もともとは岡山県の児島のジーンズメーカーに勤務されており、営業や販売なども一通り担当するなかで、現在のお店を運営するのに必要な経験を培われたそうです。その後、レザーに興味があったこともあり、岐阜県にあるレザー生産工場に飛び込みで入社し、ライダースなどの革製品を製作。退職後に地元の広島県に戻ってからは、福山の縫製工場で働きながら尾道に拠点を探し、2年前にSILVERを開店しました。

SILVERの鞄の秘密、今後のSILVER

尾道で帆布鞄と聞くと“尾道帆布の鞄”だと想像しますが、実はSILVERの鞄は全て倉敷帆布を使って作られています。岡山県勤務時代の縁をとおして上質な生地と出会ったことから、第一弾シリーズとして倉敷帆布の鞄を展開しているそうです。「第一弾にしてはちょっと作りすぎちゃいました」と友枝さんは笑いながらおっしゃっていましたが、他にはないデザインの鞄などがずらりと並んでいる店内は、訪れた人をワクワクさせてくれる空間です。ペイントやステンシルなどの技法を使った製品は、色や文字の趣が微妙に異なり、全てが一点ものとなっています。お客さまが自分でペイントできるワークショップも催されており、出店イベント先などでも人気を集めています。今後は鞄に限らず、第二弾、第三弾シリーズとして、これまでの経験を生かしたジーンズなどの製品も増やしていく予定です。

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コンセプトは日常の生活で使用する道具入れ

友枝さんはもともと古着好きで、古い資料や昔の鞄も集めていたため、そのデザインを参考にしながら制作されているそうです。鞄全体のコンセプトがツールバック(工具入れ)なので、長く使っていただくためにも“丈夫さ”にこだわりながら制作されています。横に細長いものや、内ポケットやサイドポケットがたくさん付いているものがものが多く、日常的に電子機器を持ち歩く習慣のある現代人にもフィットするデザインです。複雑な作りの鞄以外は寸法のメモだけで制作できるそうで、数え切れないほどのラインナップは培われた経験で成せるものなのだと感じさせます。店内には、鞄の他にも、トレーやエプロン、紙袋を模した手提げバックなど様々なアイテムがずらりと並んでいるので、ぜひ尾道にお越しの際は実物を見に訪れていただきたいです。

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持ち手の長さが変わるショルダーバッグ「MIKE」

今回友枝さんが逸品としておすすめしてくださったのは、どんな格好にも合わせやすい肩掛けタイプの鞄。シンプルなデザインと使い勝手の良さが、男女どちらからも支持されているそうです。肩紐の長さが自由に調節できるので、短く持ったり斜めに掛けたり、シチュエーションによって表情を変えられるのが特徴。どんな服にも合わせやすい洗礼されたデザインが魅力で、内側にはポケットが6個と機能性も兼ね備えており、スマホや名刺入れなどの小物が迷子になることもありません。取り外し可能な木製の底板が形をしっかりとキープしてくれるので、お出かけはもちろん、仕事用としても重宝しそうな逸品。頒布は天然素材で、洗うことも可能。その日の気温や湿度で柔らかさなどの感触も変わります。皮と同じく使っていくごとに味が出るので、汚れもデザインとして楽しみながら、長く使って頂ければ嬉しいです。

写真 MiNORU OBARA / 取材・文 野田夏梨

店舗情報

写真:MIKE

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