No.153さんわ堂のプレーンドーナッツ
子どもの頃から少しだけ憧れていたヒーローは・・・
「もう仕事、辞めてくれん?」
旅から帰ってきた亮さんは「どんなに世界を歩いても、何より大切なのは一番近くにいてくれる家族だ。」と改めて気がついたと言います。妻の三和さんとともに安芸高田市へ移住した亮さんは、養鶏場に就職を決めます。生き物相手の仕事は想像以上に忙しいものでした。田舎の広い古民家に妻と犬を残し、亮さんは働きました。そんな折でした。お腹に新しい命を宿していた三和さんは亮さんに言いました。「もう仕事、辞めてくれん?」せっかく田舎に移住をしたのだから家族との時間を大事にしたいと思ってのひとことでした。
その言葉を聞いて、「家族の大切さ」に再び立ち戻った亮さん。「養鶏場の仕事はとても好きだったけれど、家族のためなら。」と、退職を決意します。
さて、仕事を辞めてはみたものの、もちろんこの先無収入。そんな亮さんと三和さんがこれからの生活についていろいろ考えた挙句に道を照らしてくれたのが、寂しい時に幸せをくれたドーナッツ、そして、母親と一緒に作ったドーナッツの思い出だったのです。
その言葉を聞いて、「家族の大切さ」に再び立ち戻った亮さん。「養鶏場の仕事はとても好きだったけれど、家族のためなら。」と、退職を決意します。
さて、仕事を辞めてはみたものの、もちろんこの先無収入。そんな亮さんと三和さんがこれからの生活についていろいろ考えた挙句に道を照らしてくれたのが、寂しい時に幸せをくれたドーナッツ、そして、母親と一緒に作ったドーナッツの思い出だったのです。
心にも地球にも優しいヒーローだった。
亮さんと三和さんは、北広島に移転して『さんわ堂』を始めます。そのドーナッツは、すべてヴィーガンドーナッツ。さらに「プレーンドーナッツ」には米粉もプラスされています。「ドーナッツって気持ちをハッピーにしてくれるヒーローみたいなものですから、少しでも多くの人に食べてもらいたいくて。」と亮さんと三和さんは口を揃えて微笑みます。さらに、ひとつひとつが丁寧に型抜きされていますので、同じ形はありません。そして型抜きされた輪っかの真ん中の部分や切れ端は、三和さんの手によって新しいお菓子に生まれ変わります。そうです、『さんわ堂』は食品ロスゼロ。ここのドーナッツは、食べる人にハッピーをくれるだけではなく、地球にも優しいヒーローだったのです。
帰り際、僕の車が見えなくなるまで手を振ってくれた亮さんと三和さん。ふたりの笑顔は、ドーナッツを食べる前の僕をすでに幸せな気持ちで満たしてくれました。
そうそう、最後にひとつだけ。もうお気づきですか? 亮さんがつけたお店の名前『さんわ堂』。その由来は奥さんのお名前。取材の最後に亮さんはとても嬉しそうに笑ったのです。「ご飯を作ってくれるのも、家族に安心をくれるのも、すべてカミさんですから。」
帰り際、僕の車が見えなくなるまで手を振ってくれた亮さんと三和さん。ふたりの笑顔は、ドーナッツを食べる前の僕をすでに幸せな気持ちで満たしてくれました。
そうそう、最後にひとつだけ。もうお気づきですか? 亮さんがつけたお店の名前『さんわ堂』。その由来は奥さんのお名前。取材の最後に亮さんはとても嬉しそうに笑ったのです。「ご飯を作ってくれるのも、家族に安心をくれるのも、すべてカミさんですから。」
写真・取材・文 MiNORU OBARA
店舗情報
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店名
山の中のドーナッツ屋「さんわ堂」
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住所
〒731-1223 広島県山県郡北広島町吉木569
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連絡先
050-5812-6797
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営業時間・
定休日【営業時間】11:00〜16:30
【定休日】日月祝(イベントや雪での休みあり。) -
Instagram
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オンライン
ショップ
さんわ堂のプレーンドーナッツ